グローバル電子顕微鏡メーカーが、東京エリアの2拠点を1つの新本社に統合することになりました。新拠点には7室の顕微鏡ラボとショールームが必要です。イソリアは米国設計事務所と日本の建設会社・インテリアデザイナーとの間のバイリンガルリエーゾンを務め、ITインフラ全体を構築し、各ラボ室の環境監視システムを設計・導入しました。
プロジェクト概要
| パラメーター | 値 |
|---|---|
| チーム | PM 2名、エンジニア 3名 |
| 期間 | 8ヶ月(計画から入居まで) |
| サイト | 既存2拠点(東京エリア)→ 新本社1拠点 |
解決すべき課題
この企業は東京エリアで2つのオフィスを運営していました。チームが分散し、インフラコストが二重にかかり、社内のやり取りに無駄が生じていました。新本社で全員を1拠点に集約する計画ですが、通常のオフィス移転にはない条件が付きます。7室の顕微鏡ラボです。
電子顕微鏡は環境条件にきわめて敏感です。振動、温度変化、電磁干渉のいずれもイメージング品質を低下させます。ラボとショールームには、標準的なオフィス内装をはるかに超える仕様が求められました。補強床、専用電源回路、精密空調、防振構造です。
設計事務所は米国にあり、建設会社(建設会社)とインテリアデザイナーは日本側です。要件、承認、設計判断のすべてが言語と文化の壁を正確に越える必要がありました。顕微鏡ラボのHVAC仕様のミスは快適性の問題ではなく、機器性能の問題です。
実施内容
バイリンガルリエーゾンが当社の中心的な役割でした。米国の設計事務所はラボ環境、ショールーム、オフィスレイアウトに詳細な要件を持っていました。建設会社は工事スケジュールと施工を担当します — 日本では建築工事はすべて建設業許可を持つ建設会社が行います。インテリアデザイナーはイソリアが直接契約し、当社の下請けとして管理しました。設計事務所のビジョンと建設会社の施工の両方にデザイナーの作業を合わせる調整です。すべての打ち合わせに参加し、要件を双方向に翻訳して、設計事務所の仕様と施工内容にズレが生じないようにしました。特に顕微鏡ラボ室のHVACは長期にわたる交渉になりました。電子顕微鏡の温湿度許容範囲は狭く、建設会社と設計事務所の仕様をすり合わせるのに粘り強いやり取りが必要でした。
ITインフラはイソリアの直接の担当範囲です。新本社のIT環境をすべて設計・構築しました。構造化配線、ネットワーク機器、無線アクセスポイント、テレビ会議システム、IP電話です。Honeywell製の物理セキュリティシステム(入退室管理・監視カメラ)も設置しました。新拠点をグローバルWANに接続し、海外本社との通信を検証しました。新規構築のため、レガシー機器の制約はありませんでした。
環境監視システムはそれ自体が一つのミニプロジェクトでした。7室すべての顕微鏡ラボにセンサーアレイを設計・設置しました。温度、湿度、振動(地震)センサーが継続的にデータを送信します。センサーデータの量が膨大なため、効率的な蓄積・クエリのために時系列データベースを導入しました。ラボ環境のリアルタイム可視化と、イメージング異常発生時のトラブルシューティング用の履歴記録が可能になりました。
移転作業では、両拠点を新本社に統合しました。IT面として全ワークステーション、プリンター、共有デバイスの切り離し・搬送・再接続・動作確認を担当しました。
成果
- 2拠点を1拠点に統合し、二重のリースとインフラコストを解消
- 電子顕微鏡が求める環境基準を満たす7室の専用ラボ — 防振構造、安定した空調、クリーンな電源
- 全ラボ室に地震・温度・湿度センサーを設置し、環境を継続監視
- スタッフの入居前にすべてのITインフラを設置・テスト・稼働確認
- 米国の設計事務所が完成品質に満足 — 要件が工事プロセスを通じて正確に伝達された
- 設計事務所、建設会社、グローバル本社の間をバイリンガルPMが一貫して橋渡し — インテリアデザイナーはイソリアの下請けとして管理
導入技術
- 構造化配線(Cat6)
- Ciscoネットワーク機器(スイッチ、ルーター、無線AP)
- Cisco Unified Communications(IP電話)
- テレビ会議機器
- 環境センサー(温度、湿度、振動・地震)
- 時系列データベース(センサーデータ蓄積・分析)
- Honeywell物理セキュリティ(入退室管理・監視カメラ)
- ラボ機器用の専用電源回路とUPS
東京でのオフィス移転、工事プロジェクト、インフラ構築についてはインフラストラクチャおよびプロジェクトマネジメントのサービスページをご覧ください。